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死神と少女について再考

ここ数日はシーンの穴あき埋めたり、レビュー書いたり
シナリオ読み返してみたり、各所の感想を回って
頭の整理などをつけていました。

結構『死神と少女』のワードでたどり着いてる方も
いらっしゃるようで、恐れ多いやら、ありがたいやら
折角辿り着いてくれたのに、グダグダな感想で申し訳ないです

個別の感想で結構見当違いな感想とか書いてしまっている気がするので、
今回は死神と少女の世界を再考してみたいと思います。
再考というよりかは自分の整理用、メモ書き
作中に出てきた単語をただ書き連ねただけももの
当然のことながらネタバレを含む内容なので、未プレイの方はご注意下さい。
①『死神と少女』とは

1-作中内での【死神と少女】
*遠野十夜著
孤独な死神と少女が出逢い美しい言葉を探す旅に出る。
十の国を巡り、最終的には東の最果てに辿り着く
そこで死神と少女は美しい言葉を見つけ
死神は人にお姫様は少女となって幸せに暮らした。

2-この作品   
幼少期に病に付した紗夜が死神と出会い、美しい言葉を探すまで
自分自身の時を止める幻想をかける。
成長し、蒼との出会い(再開)をキッカケに物語が始まる。

②二人の遠野十夜
 
1-遠野紗夜が幼少期に与えた死神の名前
少女が死に際に求めた幻想

2-作家の遠野十夜*
臥待春夫が紗夜の心を壊さない為に
遠野十夜という幻想を実在させた。
『死神と少女』は遠野十夜の初作品、紗夜がモデル
その後の作品はどれも紗夜の為に書き続けた 
おそらく殆どの作品が10年前のもの(第六章より)

③紗夜の病気
死ぬような病気ではない
喘息持ちだった
もともと体が弱い
継母の死により過度な精神的な
負荷が掛かったことが原因で危険な状態に。

④死神が時を止める

一種の自己催眠、暗示、思い込み
『死神と少女』が催眠を解くキッカケ

⑤桐島七葵と世界と作者
1-桐島七葵とは
この世界の住人ではない。
読者である。
見えない存在が見える。

物語は常に”読者”が居るから成り立つ
読者が居なければ物語は成り立たない
物語は”作者”が紡ぐ

2-この”死神と少女”の世界こそが”作者”の手によって描かれたものなのか。
作品全体の『死神と少女』と
物語の『死神と少女』の中で旅をする国
遠野十夜が綴った作品群はリンクしているものが多い。
以下、個人的にまとめたもの、若干間違ってるかも…
国の名前は『死神と少女』から。

[第一章]
■物語
[鳥籠の国][籠の鳥]

■作中
太宰ともゑ、の物語
愛を信じられなかった話

[第二章]
■物語
[ユメミルセカイ][海の国(?)]

■作中
ルイス(主人公)になりたかった男の物語
”自分自身が常に物語の主人公である”
”自分は主人公にはなれない”

[第三章]
■物語
[I Am a Cat]

■作中
ヴィルヘルムと夏目悠希の物語
遠野紗夜と宮沢夏帆の物語
友人とは何か。

[第四章]
■物語
[薔薇の国][嘘つきな盗賊とお姫様]

■作中
日生光の物語
嘘と真実

[第五章]
■物語
[花咲く国][一千夜桜花]

■作中
桜(紗夜)に憧れた千代の物語

[第六章]
■物語
[白の姫][鏡の国]

■作中
美しさに囚われた白雪の物語

[黒の章]
■物語
[死神と少女]
[海の国][猫の国][薔薇の国][黒の国]

■作中(幻想含む)
幻想の『死神』と孤独な『少女』の物語

空間を漂う金魚
海の世界
会話をする黒猫と白猫
闇へ誘う薔薇
闇に落ちる螺旋階段

[蒼の章]
■物語
[死神と少女]

■作中
死神になりたかった『人』と孤独な『少女』の物語

類似点が多い事を考えると、世界=作者が書いた物語とも取れそうで
臥待さんは”作者”だからこそ見えないものも見えたという解釈も…なきにしもあらず?

でも実際、臥待さんが十夜の事を見えたかどうかは、判断材料が少なすぎて微妙なんですよね…
あそこで会話を想像で合わせてた、なんて言われたのならそれまでだし、
臥待さんなら紗夜の事は否定はしないはず…。
それを引いても臥待さんは知っている事が多すぎな気がします

3-『あとがき』での臥待春夫と桐島七葵との会話
桐島だけが『この世界を終わらせることができる』
この『世界』とは『死神と少女』の世界
この一連の物語こそが創りものであることを示している?
(メタ的な事は除いて考える)
この作品世界の上により上位な世界が存在
四次元空間、多次元世界、神視点…
もともと外の空間に居た桐島はこの”物語”の読者だからこそ、
物語を俯瞰でき、世界でさえも認識できた…うん、なに言ってるのか分からなくなってきた。

⑥『黒の章』と『蒼の章』

二人の死神、エピローグについて。
個別での感想で2つの物語のエピローグを
物語の死神と少女に準えて、混同して考えてましたが
やっぱり『黒の章』では兄は消え、紗夜は死んだと考えるのが
自然ではないかと考え直しました。
桐島が駆けつけた時には蒼しか居なく、その蒼に死神と少女の
結末を教えられる形で物語はエンディングに入ります。
あの後、消えた十夜が復活、紗夜が目を覚ます、というのは少々考えにくい
紗夜と十夜は現実のような死後の世界で二人、幸せになった
という解釈の方がしっくりくる気がします。
逆に蒼ルートで、なぜ紗夜が助かったかですが、あとがきで臥待さんが
紗夜の病について言及しているように、紗夜は元々死ぬような病気ではなかった
暗示をかけていただけ、と考えると死んだように見えても
実は死んでなかったという事かもしれません。
また作者的に考えたら臥待さんの説明があった通り
紗夜を幸せにしたかった、という事なのでしょうね。
もし”世界”が”物語”なのであれば、その結末も納得できます。



■雑記■
【千代ルート】
桐島ルートから派生
なんとなく千代さん関係の選択肢多いな
と思ってたらまさかの隠しキャラでした。
千代さんは攻略できないのか…
と半ば諦めてたので嬉しかったです。
流れ的には桐島先輩と同じで、
特に目立った変化はなかったのですが
一千夜桜花の内容がほぼ明らかになるので
それだけでも意味があったと思います。
エピローグでの二人を千代と紗夜だと思い描くと
少し幸せな気持ちになります。

千代さん関連でもう一つ
第5章の言の葉入力によって
聞けなくなった声を聞くことが出来ますが、切ないですね
あのシーンでの蒼の行動が若干不思議だったので
千代さんが助言してたのかと、納得しました。

【夏帆END】
3章エンド
夏帆と紗夜との出会いが
ここでは夏帆視点で書かれ
紗夜視点では分からなかった
夏帆の感情が分かって良かったです。
最後の二人の髪型を交換するシーンは可愛くて好きです
先輩’sの反応が気になります。

【太宰姉END】
一章で姉とはなんだったのかに対する回答です
第一章だけでも、少し考えを巡らせれば
その正体に気づけたかもしれません。

…さて、ここまで長々と書き連ねてきましたが、
はたしてここまで読んだ方はいるんでしょうか
死神と少女は考える度、新しい解釈が生まれて面白いです
また見当違いな事を言ってたら生暖かい目でスルーしていただければと思います。

レビュー見直していて思ったんですが、なんだかべた褒めですね
乙女ゲーでストーリー重視の作品なんて見かけること
少ないからつい評価が上がってしまう。
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