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あやかしごはん 感想



■メーカー:honeybee
■原画:カズアキ/あやのもち(SD)

honeybee制作のあやかしごはん
このメーカーの作品は初めてでしたが
なにかと評判がいいのでやってみました。

幼少期の選択肢で性格が前向きで明るいタイプと内向的でおとなしいタイプになる
システムは物語に幅が出て面白かったです。
個人的には本編内で成長が見られるおとなしいタイプの人間編の凛の方が好きです。
この作品の特徴をもう一つ、乙女ゲーに珍しくデフォ名呼びがあるばかりか
主人公にボイスがついているのが嬉しかったです。

公式に修正パッチが2つありますが、どちらも描写緩和になるパッチなので
デフォルトで進めたい場合は注意が必要です。
(最新パッチver1.0.2を間違えて当ててしまって、ここぞという時に衝撃が薄れてもにょりました)
ただ、こうした公式様の配慮、判断はとても素晴らしいと思います
これに関しては個人の判断で当てるか当てないか考えた方がいいですね。

攻略制限あり
浅葱は強制的に最後になるけれど
個人的に真相に近い萩乃介と詠あたりも最後の方に残した方が楽しめると思います。

以下、ネタバレ有りの感想です。




[シナリオ]
構造的にプレイ中はリトバス(他作品バレ)を思い出しました。
個人的にループものは大好物です。
ある程度幼少期、浅葱以外の各ルートと伏線を貼っているので真相は想像できますが
それでも実際に真相√にいくと少なからず衝撃もあります。
”おいしいご飯を食べればみんな幸せ”がこの作品のコンセプトの一つでもありますが
皆で食べる食事描写が本当にあたたかみに満ちていて、作る楽しみ、食べる楽しみ
現代社会では忘れがちな、そんな”温かさ”を思い出させてくれて、とても和やかな気持ちになりました。
恋愛描写に関しては”人間とあやかしの生きる時間の差”が共通のサブシナリオも含め
主軸を置かれてたと思います。その為にあやかしが攻略キャラの場合は同じ壁にぶつかるので
新鮮味が薄れてしまうのが難点でした。
それでもそれが気にならない位、あやかし達の個別√は恋愛に関する過程は自然で説得力がありました。
その意味で一番強い主人公の変わるキッカケをくれた人間編の謡√が好きなシナリオです。
ただの人間である萩乃介はある意味このゲームでは一番貴重な存在なのが
他ゲームと違ってある意味良かったです。
その萩乃介のシナリオも、あやかしに関する不思議な現象に満ちていてこの作品らしかったです。
もう1人の人間である真夏さんは…なんというか
あまり”今”の凛が好きというのが伝わって来なかったし
凛から真夏への感情の変化も弱い気がしました。
というよりなにより千年を越える真夏さんのヘタレ具合が個人的に好きではないし
他作品では気にならない年齢差もどうしても気になってしまい
イマイチ入れ込めなかったのが残念です。
真相編の浅葱√は若干世界観説明に恋愛描写が食われ薄味な気もしますが
だからこそ切なさが胸に残りました。
最終的に物語はただ1つの未来に収束する訳だけれど、
最後の最後で恋をしてたのかと凛に問いかける浅葱君を見ると彼以外に選べない…
浅葱君が一番好きです、もっとイチャイチャが見たかったです。

[グラフィック]
まず目を惹かれるのは背景グラフィクの美麗さ
キャラクターの立ち絵にも言える事ですが
物語が季節ごとに巡っているので、綺麗なのに加え差分が豊富です。
一枚絵は少なめだけれど、それでもその差分で均衡は取れてる気がします。
キャラクターグラフィクは線の細い原画に淡い塗りが程よくマッチしていてこれも綺麗でした。
ただ、顔の塗り…鼻や唇の影の付け方やハイライト処理が独特なので
慣れてないせいか違和感を感じました。
色んな意味で女性向けによくある絵柄ですよね。

[サウンド]
BGMは”あやかしと人間が共存する村”が舞台なだけに
和風チックなのが多いです。
特に印象に残るBGMは…と振り返ると弱い気もしますが
どの曲も作品の世界観に合っていてあたたかみのあるBGMや切ないBGMが多かったです。

SE処理の仕方がゲーム進行中は気になりました。
学校のチャイム等SEが鳴っている最中ゲームの進行が
一時中断され、再生後にまた再開されるので
テンポが悪く、いちいちクリックカットして進行してました。
使用頻度が高い扉の開け閉めにも対応しているので、余計に気になってしまい
再生中でも普通に進行する処理をしてほしかったです。

[システム]
殆ど不満はなく、操作性はいい方だと思います。
キーボードで殆どの処理が出来てしまい
QS、画面サイズ変更のショートカットキーは助かりました。
オートも特にいじる事はなくデフォルトで丁度いい進行速度でした。
コンフィグ欄のサウンド設定画面ではキャラクターボイスのON/OFF機能で
各キャラON/OFF時のコメントが聞けて凝っていると思いました。
おまけが設定資料・各種ピンナップ・声優コメント・おまけシナリオと結構充実してます。
充実してながらもBGM鑑賞モードがなく、どうにも痒い所に手が届かない感じです。
サントラ買えってことでしょうか

[総合]
フルプライス出しても損はない作品です。
難しい題材を無理なくまとめ、完成度の高い作品になっていると思います。
honeybeeさんと言えば、分割商法だったりキャラクターCDのイメージが強かったですが
こうして”あやかしごはん”という1つの作品に出会えて、今までのイメージがひっくり返りました。
あたたかくて、少し切ないこのお話は「ごはんがおいしくなる恋愛ADV」と銘打ってある通り
普段何気なく食べている食事の大切さに改めて気付ける作品でした。
悲恋エンドなどの哀しい結末もありますが、作品全体を通してみるとやっぱり暖かみで満ちていて
ほっこりしたい時におすすめできるお話です。



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